Objectives: 関節リウマチ(RA)患者における低用量メトトレキサート(MTX)の粘膜・消化管(GI)および血液学的副作用の軽減に対する葉酸およびフォリン酸の効果を評価し、葉酸補給がMTXの効果を変化させるか否かを明らかにすること。

検索戦略。 Cochrane Controlled Clinical Trial’s Register(CCTR)、Cochrane Musculoskeletal Group Specialized Register、MedlineをCochrane Collaboration(Dickersin 1994)が開発した検索戦略で1999年6月まで検索を行った。 また、以下の項目を手作業で検索した。 (i) 書誌事項、(ii) 過去6ヶ月間の最新内容、(iii) リウマチ学会の抄録、(iv) Journal of Rheumatology, Arthritis & Rheumatism, Clinical and Experimental Rheumatology, British Journal of Rheumatology の4誌の全号、。 すべての言語が含まれる。 また、未発表の文献を探すため、研究責任者にも連絡を取った。

選定基準。 成人RA患者に低用量のMTX(1996年以降20mg/週)を投与し、同時に葉酸を補給した二重盲検無作為化プラセボ対照臨床試験(RCT)を全て選択した。

データ収集と解析。 2名のオブザーバーがデータを抽出し,試験の質を評価した。 (BS, Z0)試験全体の治療効果は、固定効果モデルを用いて算出した。 疾患活動性は,アウトカム指標間の比較可能性を確保するため,標準化平均差を用いて評価した。 結果は、95%信頼区間(95%CI)で表示した。 サブグループ解析では、異なる用量を評価し、試験の質を考慮した感度分析を行った。 出版バイアスは、逆ファネルプロット法で評価した。 試験の異質性は、標準的なカイ二乗検定を用いて評価した。 各国の1ヶ月あたりの費用を比較した。

主な結果 検索された12本の試験のうち,7本が組み入れ基準を満たした。 総サンプル数は307例で、そのうち147例に葉酸補給、80例に葉酸補給、67例に葉酸補給が行われた。 葉酸では、粘膜および消化器系の副作用が79%減少した。 葉酸では、臨床的には有意だが統計学的には有意でない43%の減少が認められた。 葉酸とフォリン酸の低用量と高用量の間に大きな差は認められなかった。 血液学的副作用については、患者ごとの血液学的副作用の詳細が提供されなかったため、解析することができなかった。 プラセボと低用量または高用量の葉酸またはフォリン酸を比較した場合、疾患活動性パラメータに一貫した差は認められなかったが、高用量のフォリン酸投与患者では、圧痛関節の数が増加したが、腫脹関節は増加しなかった。 国によってコストに大きな差が見られたが、すべての国でフォリン酸がより高価であった。

査読者の結論 口腔系と消化器系に関連するMTXの副作用を軽減する葉酸補給の保護効果を支持する結果であった。 葉酸がフォリン酸と異なるかどうかは判断できなかった。 したがって、フォリン酸が費用対効果に優れていると考えられるためには、MTXの副作用を軽減する上で、葉酸よりも有効であることが確認されなければならない。

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