冠動脈心疾患(CHD)の10年リスクを推定するためのFramingham risk scoreがCHDの生涯リスクを区別しているかどうかを検討した。 1971年から1996年に検査されたFramingham Heart Studyの対象者のうち,CHDを発症していないすべての被験者が対象となった。 対象者はFraminghamリスクスコアの年齢および性別に特異的な3分位に層別化され、CHDの生涯リスクが推定された。 男性2,716人、女性3,500人を追跡し、939人がCHDを発症し、1,363人がCHDを発症せずに死亡した。 40歳の時点で、リスクスコアの三分位がそれぞれ1、2、3の場合、CHDの生涯リスクは男性で38.4%、41.7%、50.7%、女性で12.2%、25.4%、33.2%であった。 80歳時点でのリスクは、男性で16.4%、17.4%、38.8%、女性で12.8%、22.4%、27.4%であった。 フラミンガムリスクスコアは、すべての年齢の女性で生涯リスクをよく層別化した。 若い男性ではあまりうまくいかないが、高齢になると残存寿命が10年に近づくにつれて改善された。 生涯リスクは短期リスクとは対照的であった:40歳において、三分位1、2、3のCHDの10年リスクは、それぞれ男性で0%、2.2%、11.6%、女性で0%、0.7%、2.3%であった。 フラミンガム10年CHDリスク予測モデルは、男女ともに短期的なリスクをよく識別していた。 しかし、短期的なリスクは低いが生涯のCHDリスクは高いという対象者を識別できないことがある。これは、リスク因子の状態が時間とともに変化するためと思われる。 CHDの生涯リスクを確実に予測できる多変量リスクモデルを作成するためには、さらなる研究が必要である。

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