Index Endoscopyから5年以内の1cm未満のバレット食道(Irregular Z Line)患者における高グレードの異形成または食道腺がんの低リスク

Thota PN, Vennalaganti P, Vennelaganti S, et al
Gastroenterology. 2016 Dec 15.

研究概要

最近の研究で、食道腺がん(EAC)の発症の粗年間リスクは0.25%であることが示された。 これは3次紹介施設からの先行報告より著しく低いが,他の欧州の報告や退役軍人を対象とした米国の研究とも一致する。 EACのリスクはBarrett食道(BE)の長さとともに増加するというコンセンサスがあるが、食道遠位部に1cm未満の腸上皮化生として定義され、不規則なZ線としても知られるshort-segment BE(SSBE)においては、高度の異形成またはEACへの進行の特異的リスクはあまり明らかではない。

この前向き多施設共同転帰研究では、米国と欧州のいくつかの三次医療紹介センターから、大規模で明確なBE患者コホートが評価された。 中央値4.8年の追跡の結果,1cm以上のBE患者(n=1624)では高悪性度異形成またはEACへの進行が71例あったのに対し,SSBE/不整脈Zラインを有するコホート(n=167)ではそのような症例はなかった。

Viewpoint

American College of Gastroenterologyの最新の国内ガイドラインでは、正常Zラインがある場合や食道胃接合部に1cm未満の円柱状の粘膜変動がある場合はSSBEに対する生検を行わないことが記載されている。 心尖部の腸上皮化生は最大で20%の患者に認められるが、食道胃接合部におけるこの自然史はEACとは関連性がない。

本研究の知見は、特定の粘膜不整(例えば、結節、潰瘍、クリプト不整)がない場合、不整Z線は生検すべきでないという米国消化器病学会によるガイドラインの推奨を強く支持するものである

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